慶應義塾湘南藤沢キャンパスでは、槇文彦氏がその作品と思想を育み類稀なる境地に至る足跡や、その源泉となった国際的な文化交流などを物語る貴重な資料群の一部を譲り受けつつ、これから建築と都市のデザインを学ぶ世界中の学生や、そのさらなる発展に向けた研究を志す人々が有効に活用できるよう、資料を整理していく活動を「槇文彦アーカイブ」と命名し、2022年3月から開始しました。
現時点では膨大な資料の調査の緒についたに過ぎず、この先もアーカイブは終わりのない活動として継続されていくものと認識しています。しかしながら、少しずつでもこの貴重な資料の存在を広報し、その内容に触れることのできる機会をできるだけ多くの世界の人々に拡大することが、ご寄付をいただいた槇文彦氏のご意向にも沿うものと考え、末長く実践していきたいと考えています。
槇文彦氏は同世代中で最も重要な世界的建築家です。1928年東京都に生まれ。1952年に東京大学工学部建築学科を卒業し、アメリカのハーバード大学大学院の修士課程を修了。ワシントン大学とハーバード大学で都市デザインの準教授も務め、1965年に帰国後は株式会社槇総合計画事務所を設立し、1989年まで東京大学教授を務めました。国内外の多数の設計作品だけでなく、その著作や教育活動などを通じて、品格と知性のある建築家としての絶対的な評価を日本のみならず国際的に受けています。国内外で数々の賞に輝き、1993年には建築家にとって最も名誉あるプリツカー賞を受賞しました。
詳しくはこちら 槇文彦アーカイブでは、槇文彦氏の足跡を示す様々な資料についてその情報を整理し、機会あるものについて収集しています。
槇文彦アーカイブでは、槇文彦氏に関連する様々な資料へアクセスできる機会を作り、学問的な研究を目的とする研究者への支援をします。
槇文彦アーカイブでは、槇文彦氏の作品や資料から学生が学ぶ機会として、株式会社竹中工務店様からの寄附講座「槇文彦建築とアーバニズム思想」を開講しています。
槇文彦アーカイブでは、槇文彦氏の60年以上に渡る設計活動の膨大な資料のリスト化、デジタル化による保全などに取り組んでいます。槇文彦氏の活動は今も続いていますが、広く後進の世代に活用してもらえるように情報提供の機会を作る予定です。
アーカイブ資料にご興味のある方、アーカイブについて詳しくお知りになりたい方は以下のリンクからご連絡ください。